船員保険 北海道健康管理センター 吹田 沙織 
  当施設で使用している枕の写真 です。
1つの検査室に2個から3個厚みの違うものを用意しています。
作り方
 材料  1個分

 生地(布)は大きめに考えて  35*35cm  
 綿は100g程度

 布は、撮影台の上で滑りにくく、バリウムがついたり、汚れても目立ちにくい柄を選んでいます。綿は、袋から出したときに、大きく膨らんで弾力性のあるものがいいと思います。

値段の目安・・・布の種類にもよりますが、1m*1mで、1000円以内で買えます。 綿は300g 700円くらいで売っています。枕1個あたりの値段を計算しますと、約420円となりました。
枕の型紙です。
当施設では、直径30cmのものを使用しています。

まず、布に型紙をあてて、型を取っていきます。

 すると、こんな感じになります。
 布を重ねあわせて
 2枚まとめて待ち針で止めていきます。
全体的に止め終わったら
 

2枚まとめて切っていきます。

この後、この赤い線の所を縫っていきますので、ちょっと幅を残して切ってください。

 すると、こんな感じになります。

 次は縫う作業ですが、
ある程度、縫わない部分を残しておいてください。

 

縫い終わったら、この部分から布をひっくり返して、
伸ばしていきます。

 

ここで綿の登場です。
綿をつめていきますが、つめる過程で、たまにダマになったりしますので、全体が均一の柔らかさになるよう手でならしていただいて、

指1本で押してこのぐらい凹むぐらいの柔らかさにします。

 

後は、口のところを閉じて

完成で~す。

   今回は当施設で使用している枕の作り方を紹介させていただきました。
 

【当施設の枕の特徴】
一言で枕といっても、使用されている先生方それぞれ、こだわりがあり、大きさや素材、型、硬さなど様々です。
その中の1つの例として、私どものところで考えている枕のポイント、つまり必要条件についてお話させていただきます。

 まず、大きく適度な厚みのある枕となっています。というのも、本来、枕を入れる位置は、受診者の体型や胃の形
によって変えていきますが、大きく適度な厚みがある枕ですと、位置が多少ずれていても効果がみられるからです。
技師の撮影年数がバラバラなので、特に初心者には使いやすい枕になっていると思います。
 
 もう1つは、やわらかいということです。うつ伏せでゲップをこらえている受診者にとって、硬い枕をかませられること
は、非常に苦しく、痛いので、少しでも受診者にやさしくということで、柔らかい枕を使用しています。

【前壁撮影のポイント】

 大きくわけると2点です。

空気量・枕の位置と厚さ・(必要に応じて、適切なヒップアップ)
 
 うまく前壁が撮れないときは、まず空気量が適正か見直してみてください。
特に横胃・瀑状胃の方は、背臥位での撮影で空気多量と思う程度の空気量が必要です
 
 空気量が十分であるのに上手く撮影できない場合は、枕の位置と厚みを見直します。

 今回、枕作成にご協力していただいた労働保健管理協会の皆様、どうもありがとうございました。